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#037.【海外ニュース解説】「構造的リセット」——中国ワイン市場の低迷は一時的ではない、とASCのトップが断言

出典:Vino Joy News https://vinojoy.com/2026/asc-fine-wines-30th-anniversary-shanghai/



ポイント(編集部まとめ)

  • ASC Fine Wines(中国最大級のワイン輸入商)創業者ドン・セント・ピエールが上海の30周年イベントで明言:「これは一時的な落ち込みではなく、構造的なリセットだ」
  • 中国の消費支出はGDP比38%。米国の68%と比較すればポテンシャルは残るが、成長の「ドライバー」が変わった——消費者が問うのは「これは本物か?私のライフスタイルに合うか?」
  • ボルドーの名門・Moueix家の当主が核心を突く:「ワインを買う人とワインを飲む人が違う。自分の喜びのために払っていなければ、長期的な持続性はない」
  • 中国ワインECの「小皮(Xiao Pi)」:購入者の約87%が40歳以下、個別ワインのリピート率は5%以下。「若い消費者は常に新しいものを探している。同じワインを二度飲もうとしない」
  • 同プラットフォームへの流入のうちアクティブ検索は16%のみ。残り84%はレコメンド・コンテンツ・アルゴリズム経由

▼DrinkChina!!コメント

フレスコバルディ(イタリアの名門ワイン家、30代続く)がロシアのパートナーに言われた言葉が刺さる。「1500年代から何も変わっていないなら、希望はない」——歴史を誇りに語ったら、こう返された。

ワイン業界が「伝統」を価値として売ってきた時代が終わりつつある。BYDがフェラーリの歴史を気にしないように、中国の若い消費者はボルドーの格付けを気にしない。彼らが問うのは「いま、自分の生活に何をもたらすか」だ。

小皮の数字は示唆に富む。リピート率5%以下というのは、ブランドロイヤルティの崩壊ではなく、「発見すること自体が楽しい」という消費行動の現れだ。これはワインを「知識で選ぶもの」から「体験として消費するもの」へと捉え直す視点であり、SCMPの記事が指摘した「SNSとインフルエンサーが鍵」という論点とも重なる。

DrinkChina!!が「飲養一体」として追っているのは、まさにこの「体験としての飲み物」という文脈だ。スペックではなく場面と感覚で語ること——それは若い中国の消費者がすでに実践していることであり、業界が追いつこうとしていることでもある。