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#028.【海外ニュース解説】 WynnがなぜChinese Wine Awardsを作ったのか——「値引きではなく、お墨付き」という戦略

The Drum Awards受賞ケーススタディ(2025年) / 翻訳
原文:https://www.thedrum.com/awards-case-study/inside-wynn-s-ambitious-bid-to-validate-chinese-wine-as-luxury

▼ポイント(編集部まとめ)

  • Wynn Resorts Macauが立ち上げた「Wynn Signature Chinese Wine Awards」は、The Drum AwardsでDisruptionブロンズ賞・PRシルバー賞を受賞したマーケティングケーススタディ
  • 開始時点でWynnのワインリストにおける中国産ワインのシェアはわずか2.7%。輸入ワインが国産ワインを約33対1で圧倒する市場だった
  • MW7名・MS3名を含む27名の国際審査員によるブラインドテイスティングで「格下」のイメージを払拭。参加費無料でブティック醸造所にも門戸を開いた
  • 結果、Wynnの中国産ワインシェアは2.7%→13.7%(540%増)、売上は前年比304%増。新疆の政府補助金認定にDecanter・IWCと並んで採用された

▼DrinkChina!!コメント

このケーススタディが面白いのは、マーケティングの問題を「価格」ではなく「権威」で解いた点だ。

中国ワインの普及を阻んでいたのは品質ではなく、「メンツ」だったとWynnは見抜いた。ビジネスの席で未検証の中国ワインを出すことは、ホストとしての格を下げるリスクがある。だから値引きしてもダメで、むしろ逆効果——値引きは「自信のなさ」のシグナルになる。必要なのは、グローバルな専門家による「お墨付き」だった。

国潮(グオチャオ)というムーブメントは、中国製品への誇りを後押しする。しかしラグジュアリー領域では、愛国心だけでは動かない層がいる。「世界が認めた」という外側からの検証があって初めて、富裕層は安心して手を伸ばせる。Wynnはその構造を正確に理解して、自らが認定機関になることを選んだ。

DrinkChina!!が注目したいのは、このアワードの波及効果だ。政府補助金の認定要件に採用され、地方の醸造所が海外展開する足がかりになっている。一つの民間アワードが、産業インフラとして機能し始めている。