出典:Decanter China|2026 Decanter World Wine Awards
https://www.decanterchina.com/en/wine-reviews/2026-dwwa-award-winning-chinese-wines-gold/

▼ポイント(編集部まとめ)
- 2026年のDWWAで、雲南省が中国として史上初のプラチナメダルを獲得。同時に内モンゴルも史上初のゴールドを受賞——いずれも新興産地のブレイクスルー
- プラチナ2本(各97点):寧夏・賀蘭山東の「Helanhong Winery, Helan Hong Jiangnan Reserva Red」と、雲南・徳欽の「Shangri-La, Holy Land Cabernet Sauvignon」
- 内モンゴルの初ゴールドは「Tian Ge Winery, Coviyn Desert Gift Golden Sand Blend」(96点)——砂漠地帯ならではの個性的なブレンド
- 受賞メダル全体の半数以上を寧夏が占める。中国ワインの「主産地」としての地位を改めて確立
- 遼寧省・桓仁のアイスワイン(Vidalブドウ)が2本ゴールド受賞。寒冷地特化型の中国ワインも評価対象として定着
- 新疆からは吐魯番(カベルネ・ソーヴィニヨン)、瑪納斯(カベルネブレンド)、伊犁(マルスラン)の3地域がゴールド受賞——一省内での産地多様性を示す
▼DrinkChina!!コメント
このシリーズで何度も触れてきた「寧夏=中国のボルドー」という構図は、今回のデータでも裏付けられた。受賞数の半数超を占める安定感は、もはや「期待の産地」ではなく「実績のある主産地」という段階に入ったことを意味する。
ただ、今回最も注目すべきは雲南と内モンゴルの「初」だ。
雲南の受賞ワインはシャングリラ(香格里拉)の聖地カベルネ——高地・冷涼・強い日射という、寧夏とは全く異なるテロワールから生まれている。これは「中国ワイン」がひとつの個性に収斂するのではなく、産地ごとに異質な表現を確立していくプロセスにあることを示す。
内モンゴルの砂漠ブレンド「Golden Sand Blend」というネーミングそのものが面白い。不利な気候条件をハンディキャップではなくアイデンティティとして打ち出している。新疆の吐魯番・瑪納斯・伊犁も同様で、ひとつの省の中ですら産地ごとの個性が分化し始めている。
DrinkChina!!が追いかけている「飲養一体」の文脈で言えば、これは単なる品質競争ではなく、土地の物語が増殖していくフェーズだ。寧夏が確立した「型」の外側で、雲南・内モンゴル・新疆・遼寧がそれぞれの土地の声を語り始めている。







